キトサンの有効性について
高分子キチン・キトサン推進協会
(キトサン農法)
2004.9
有機栽培、特別栽培の法制のもと、懸命に努力されている農家の多いなか、近年取得した認証を生産性が合わないと、諦める農家もあります。又、一方では安値の輸入品の量販に悩まされています。
この現状に生き残り対策として『こだわりの農産物作り』が多くなっています。有機資材で減農薬をめざし、美味しい物作りで消費者と直結した販促は大変受けています。
当協会は、このような生産者にキトサン農法を生かして欲しいと願っています。
キトサン農法の効果は、眼に見える効果があります。昨年の冷夏、今年の猛暑、又台風の災害をうけましたが、キトサンの効果で最小限であった事実も多くあります。
では、効果のあるキトサンとはどんなものか、協会では基準を以って取り組んでいます。要点を具体的に言うと次のようになります。
キトサンを精製するカニ殻の選別から、農産物に使用した結果に至るまでには、精製工程処理の問題、出来たキトサン素材の問題、液体化などの問題があり、一連の処理加工方法によっては、効力に格差を生じます。
例えば、カニ殻は生物(なまもの)か乾燥物かの違い、アルカリ・酸処理濃度の強弱による分子量の変化、処理の温度や時間による変化などがあります。高濃度、高温処理や時間短縮は、分子量が急激に低下するため、機能も低下、栄養化し、キトサン本来の機能(ポリマー性)を発揮できなくなります。また、極度の場合には、凝集力や栄養効果も失ってしまいます。キトサン素材形状が大きな物などには溶解に多量の酸を要しますので、機能を失うばかりでなく、植物に害ともなります。
脱アセチル化度は、農産物には高いほど良いことにはなりません。漂白も同様に有効成分の流失、処理剤の残留等、水洗の度合いによっては害もあります。
以上のことを総合すると、キトサン処理工程上から均一ではない多疑多様である実状を認識し、品質を選び判断することが有効利用と言えます(機能性の無いキトサンから出来るグルコミサンも同様です)。
当協会では、次の10項目を基準設定しています。
1.カニ殻は生の状態のものを使用
2.アルカリ、酸濃度を50%より上げない処理
3.温度・時間の短縮は4時間以上のもの
4.脱アセチル化度は75〜90%の範囲内
5.キトサン素材の姿形状は20〜40M(メッシュ)の範囲内
6.粘度は10〜350MPa・s範囲内
7.キトサン素材のpHは6〜8の範囲内
8.漂白はしないもの
9.キトサンの液体化の酸は食品加工用で、pH4.5〜6の範囲内のものを使用する
10.キトサン素材の長期保存物は避ける(分子量が低下する)
上記のように10項目を判定基準としています。
通常キトサンは、放射線菌群の増殖効果がありますが、以外にも好気性の有効菌はキトサンを好み、確かに増殖します。作物によっては予想以上の収穫向上による収益効果もあり、耐病性も無農薬に等しい結果もあります。生育成長の旺盛な活力は、キトサンの機能性を立証しています。
化学方程式から見る結果と実際の処理工程の結果とでは、必ずしも一致しない実状があります。この点から決定的集約は出来ない状況にはありますが、キトサンの分子量低下による栄養素化も一般の剤から比較すると高いのも事実です。
以上の問題点からキトサンの機能を認識して、植物栽培や其の他に応用することが有効利用と思います。当協会の判断基準が皆様の参考になれば幸いです。
尚、市場には、栄養剤的キトサンの多いことがうかがえます。